安全で快適な都市の環境を創出し、人々の生活を豊かにするための学問分野です。
人口減少・少子高齢化社会の到来、頻発する自然災害など、日本が抱える課題を解決する方法を考え、住みよい都市・地域を実現し、美しい国土やまちなみの保全に取り組みます。
まちや社会インフラの計画、整備に必要な「都市計画」「環境工学」「力学」「材料学」「測量学」などの基礎理論を習得した上で、デザイン力・プレゼンテーション力を高めるための科目を学びます。
都市環境工学科は、建築学科、デザイン科学科とともに創造工学部を構成する学科として2016年4月に誕生しました。本学科は、2003年4月に設置された建築都市環境学科の改組にともなって設立された学科ですが、歴史的には今をさかのぼること半世紀以上前、高度成長期に設置された土木工学科および建築学科の流れを汲んでいます。これら長い歴史の中で、本学科に由来した教育を受け巣立っていった人材は1万4千名を超え、今日、幅広く社会で活躍しています。
また、教育・研究のより高度な発展を期して、大学院においては学科での教育体系と密接な連続性を担保した専攻を修士課程、博士課程に設置することにより確実な実績を刻み、現在に至っています。
社会インフラとは、道路・鉄道、上下水道、堤防、公園など人々の生活の基盤となる公共的な施設のことです。
都市環境工学の使命は、これらの社会インフラの計画、設計、建設、 維持管理、マネジメントを行い、人々の暮らしを支え、自然災害から守ることです。
これらの仕事は、人々の原風景になり、地図に残る仕事です。美しく豊かな日本の都市環境を築き、世界をリードします。
現在、都市やまちでは、交通渋滞、空き家の増加など様々な都市問題が発生しており、地域活力の衰退も顕著です。
都市環境工学の使命は、都市問題に対処し魅力ある空間や景観を創出し、都市(まち、地域)の活力をとりもどすことです。具体的には、市民やNPOと協働したまちづくり、地域景観の創造とその持続的なマネジメント、公共交通の計画・整備 などを行います。これらの仕事は、いきいきとした暮らしをデザインする仕事で人々の記憶に残る仕事です。
都市の人々の生活の質は、大気や水(海、川、地下水)などの自然環境に大きく左右されます。
都市環境工学の使命は、大気環境・水環境の問題点を浮き彫りにし、快適な未来の自然環境への方策の礎を築くことです。具体的には、人々のくらしによる影響・メカニズムの解明、予測技術の開発などを行います。これらの仕事は、人々の生活の未来を担う仕事です。